他人にダメ出しすることが多い人の中には、印象としては「自分に優しく他人に厳しい」なんて言われる人も少なくないのではないでしょうか。
でも、表に出すかどうかは別にして、そういう人って実は同じくらい自分にもダメ出しをしているんですよ、ものすごくわかりにくいんですが(苦笑)
つまり簡単に言うなら、「他人にダメ出しする人ほど、自分が嫌い」というココロの法則が成り立つわけです。
今回お話しすることは、恋愛パートナーだけでなく、ありとあらゆる人間関係に当てはまります。
この話をしっかり腑に落とすだけで人間関係の悩みは30%以上改善します(当社比・笑)ので、ぜひじっくりお付き合いくださいね。
【相談者:20代女性】
彼に、「厳しすぎる」と言われてしまいました。私は彼に厳しくしているつもりはないのですが「ああすべき」「こうすべき」と口うるさく束縛しているみたいです。
私自身、他人に厳しく自分に甘い人が嫌いなので、自分もそうなんじゃないかとちょっと凹んでいます。他人に対して大らかになるにはどうしたらいいのでしょうか。
A.今の自分に必要なルールなのか見直して、必要に応じて手放そう
心理分析士の咲坂好宥です。
ご自分では気づかずに何気なく「ああすべき」「こうすべき」と彼に言ってしまうんですね。他人に厳しく自分に甘いのがお嫌いなら、ちょっとショックなことでしょう。
でもあなた、気づいていますか? おそらくその何十倍、何百倍もあなたはあなた自身に「ああすべき」「こうすべき」と言っているはずです。
あなたは、なぜそんなことがわかるのか不思議にお感じかもしれませんね。そこで、どうしたら大らかになれるか考える前に、まず「ああすべき、こうすべき」の正体を見てみましょう。
「ああすべき、こうすべき」のルーツは“痛み”
心理学では、「○○すべき、○○すべきでない」という考えのことを、『観念』と呼びます。
たとえば、「仕事よりパートナーとの時間を大切にすべき」とか、「デートの食事は男性がおごるべき」というようなものですね。
「ええ? そうは言っても仕事やめられないし」
「そんなことないよ、割り勘だっていいでしょ?」
……あなた、今そんなツッコミを入れましたか?
そう、「仕事よりパートナーとの時間を大切にすべき」、「デートの食事は男性がおごるべき」という観念は、ある人のある場合には正しいかもしれませんが、いつでもどこでも誰にでもそれが当てはまるものではありませんよね。
そういう意味では、「自分ルール」「マイルール」と言ってもいいかもしれません。
この「○○すべき、○○すべきでない」という観念、いわゆる自分ルールはなぜ人それぞれなのかというと、主に2つのルートで出来上がっているからです。
1つは、“痛みを伴う経験をしたとき”です。
たとえば、小さいころにストーブに触って火傷した子は、「むやみによくわからないものに手を出すべきではない」という観念ができるかもしれませんし、嘘をついて大好きなお母さんにこっぴどく叱られた子は、「嘘はつくべきではない」という観念ができるかもしれません。
もう1つは、“親の観念のコピー”です。
まだ自分というものが出来上がっていない小さいころに、親からしつけられた観念は、そのまますり込まれやすいのです。
ここで気づいていただきたいのは、親が持っていたその観念は彼らが痛みを伴う経験をして得たものである可能性が高いということです。
若しくは先祖代々コピーされてきた観念なのかもしれません。
いずれにしても、「○○すべき、○○すべきでない」という観念は、傷ついたり痛みを感じたりしなくていいように、あなたを守ってくれてきた、ありがたいヨロイのようなものなんです。
でも、「○○すべき、○○すべきでない」というルールは、1つや2つではありませんよね。観念が増えれば、ヨロイの重ね着のようなことになって(苦笑)、重くなります。
つまり、息苦しくなったり、生きにくくなったりするわけです。
あなたにああすべき、こうすべきと言われて、彼が“厳しすぎる”と感じたように。
いらないものは手放しましょう
たしかにあなたの観念は、傷ついたり痛みを感じたりしなくてすむようにあなたを守ってきてくれたヨロイです。
でも、その中にはもう立派なオトナになったあなたには必要のないものも少なくありません。それらは、手放して身軽になればいいのです。
でも、ぼくらは普段、「○○すべき、○○すべきでない」という自分の観念なんて意識して生きていませんよね。そして、なかなか自分自身の観念には気づけないものです。
ただ、あなたの場合は、「厳しすぎる」と言ってくれた彼がいるじゃないですか。ここは彼にお願いしてみてはいかがでしょうか。
もっと大らかになるために気づかない自分ルールを見直したいので、あなたに「ああすべき、こうすべき」って話をしたら指摘して、って。
そうやって彼が指摘してくれたり、自分自身で思い当たったりして観念に気づけたらチャンス!
もう一度そのルールを見直してみてください。それ、本当にまだ必要ですか?
多少のことではもう傷つかずにやっていけるだけ、あなたは経験も積んできたしオトナになりましたよね。
そんなあなたが、「もう必要ない」と思えたなら、それを手放すタイミングです。自分自身にこう宣言してください。
「今まで守ってくれてありがとう。でもこのルールはもう必要ないから、私はこのルールを手放します」と。
これは宣言ですから、約束です。自分自身に誓うと同時に、彼にも誓ってください。「この自分ルールは手放した」と。
今までぼんやりしていたものが言葉にした瞬間に命を吹きこまれて、ハッキリします。
漠然と大らかになろうとしたって、どうしていいかわからないものですが、こうして「このルールは手放す」とハッキリしていれば、ぼくらは行動パターンや思考パターンを変えやすくなります。
このような宣言を積み重ね、その約束を守っていくことで、いつの間にかあなたは大らかになれていますよ。
ところで今、そんな風にルールをなくしていったら、自分に甘くてジコチューな人になっちゃうんじゃないかって感じましたか?
大丈夫、あなたは今までずっと、たくさんのルールでご自分に厳し目に生きてきたわけですから、多少ルールを減らしたって、イマサラ豹変しませんから。
あなたのココロが軽やかになって、彼と楽しく過ごせますように!
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今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
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