あなたには執着していることがありますか?
もしそれが未来の何かに対する執着、たとえば目標のようなものなら、それはあなたの力になってくれることでしょう。
でも、もしそれが過去に対する執着だとしたら……あなたは今、生きにくさを感じておられるかもしれません。
そのような執着は手放すのがいいといいますよね。でも、そうしてしまったら、もう二度とつながることができないように思えてならないこともあるでしょう。
でもね、離れることでつながり、関係性を持てることもあるのです。
新しいソファーを部屋に入れたいなら、どんなに思い出があったとしても昔のソファーは手放すしかありません。でも、それを手放すことで、新しいソファーを手に入れることができますよね。
手放したソファーはその瞬間、『新しいソファーとあなたを結びつけた』という点で、あなたとの新しい関係性、つながりを築けたのです。
いえ、“あなたが”古いソファーとの新しいつながりを創りだしたのですね。
今回の「恋愛Jp」Q&Aでは、恋愛に関する執着のお話をしました。元カレ、元カノを手放すことで、新しい恋愛を手に入れることができるようになります。
その新しい恋愛は、ある意味では「手放した」という形で元カレ、元カノの影響があるわけです。
それは元カレ、元カノとの新しい関係性の始まりとも言えるのです。
「つながり」は消えません。手放すのに必要なのは、それを信じることと、勇気だけなんです。
【相談者:20代女性】
サークルで知り合った彼と4か月前に別れました。お互い気持ちがすれ違ってしまったからなのですが、形としては私のほうが振ったみたいな終わり方でした。
それから私は誰とも付き合っていないのですが、最近、彼は同じサークルの知り合いと付き合い始めたみたいです。
今となっては別にやり直したいという気持ちはないですし、彼は彼の人生を幸せに生きてほしいと思っています。
でも、知り合いと付き合っているということが少しショックで、悔しいというのとはちょっと違うのですがすごく頭がモヤモヤしています。
こんな気持ちをスッキリさせるにはどうしたらいいでしょうか。
A.期待を言葉にしてみると、モヤモヤの正体が見えてくるかも
日常の迷宮脱出ガイド、心理分析士の咲坂好宥です。
サークルでの恋愛って時々こういうことになってしまうみたいですね。フクザツなお気持ちだと思います。
アタマでは彼に幸せになってほしいと願っているのにココロはモヤモヤしている……となると、なんだか気持ちが悪いですよね。
ここには何らかの執着があるように思います。そこで、具体的に執着とは一体どういうものなのか掘り下げながら、どうしたらいいか考えていきましょう。
執着とは?
執着というのは、一般的には『一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと』を言いますよね(出典:『デジタル大辞泉』)。
これに対して、心理学者のチャック・スペザーノ博士はさらに掘り下げて『執着とは、過去の欲求を現在の状況の中で満たそうとする試み』という解釈をされています。
もう過ぎてしまった昔の欲求を今の状況で満たそうとしても、その欲求はもはや幻なので叶えられませんし、もちろん今の状況からも何も受け取れないというわけです。
あなたの場合、彼と付き合っていたという過去にとらわれているようなのですが、彼とやり直したいわけではないようですね。
では、スペザーノ博士が言うところの、あなたの“過去の欲求”というのは一体なんなのでしょうか。
ココロの奥底は何に執着しているのでしょうか
これについて、僧侶であるくさなぎ龍瞬さんは著書『悩んで動けない人が一歩踏み出せる方法』の中で次のように興味深い指摘をされています。
「こうなりたい」という夢や希望、「こうしてほしい」というひとへの要求・要望、「絶対にかなえたい」「あきらめたくない」という執着などは、みんな<期待>にあたります。自分の期待を一度はっきりと言葉にしてみましょう。「私は~したい」と。
じゃ、早速やってみましょうか。じっくり一人きりになれる時間をつくって、あなたのココロに質問してみてください。「私は何を期待しているんだろう?」と。
そして何か思い浮かんだら、それを言葉にしてみてください、「私は~したい」と。どんな言葉が出てきましたか?
ココロの奥底の思いを感じ尽くしましょう
チャック・スペザーノ博士は執着について、さらに次のように説明されています。執着は愛と混同されやすいものの、多くの場合それは相手への思いというよりは自分の欲求を満たすことを重視している、と。
「私は~したい」というあなたの期待は何だったでしょうか。ひょっとしてそれは、たとえば「私は大切にされたい」「私はリア充を自慢したい」「私は知り合いよりも価値が高いと思われたい」というようなものだったかもしれません。
だとしたら、それはスペザーノ博士が言うように愛ではないですよね。
いえ、そんな気持ちを感じる自分を責めたりする必要はありません。ココロの奥底にダイビングすれば、誰でも持っているような思いですから、それ。
そんな思いに気づけたら、それを否定することなく完全燃焼するまで感じ尽くしてください。
……さて、どうしましょうか。
まだその「期待」を持ち続けますか? それとも、それを手放して、次に進みますか?
ぼくらが前に進むためには、時々こんな風に、自分のココロと向き合う時間も必要みたいです。そこで一度リセットできれば、いままで感じていたモヤモヤとはお別れできると思いますよ。あなたのココロが、軽やかになりますように!
Let it go.. / Knothingz
【参考文献】
・『セルフ・セラピー・カード』(チャック・スペザーノ著、ヴォイス)
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今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
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